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かばくん通信(院内報)

【 かばくん通信について 】

 さとう小児科の院内報として作成している「かばくん通信」。
 平成18年5月に第一号を作成して以来、ご来院いただいた皆様に支えながら、毎月一回の発行を続けております。
 当院からのお知らせや感染症情報、気なる病気の詳しい情報や「こども医療」に係わる注目情報を、サクッと取りまとめてご案内しています。
 当院の受付にて配布(無料)していますので、ご来院の際はどうぞお手にとってごらん下さい。

 院内報「かばくん通信」および当ホームページのコンテンツは、さとう院長を編集長として、さとう小児科スタッフの全員で記事を作成してます。

Recent Posts

平成26年度宮崎市風疹・麻疹抗体検査事業について

2014年06月05日

  • 麻疹、風疹そのものに効く薬はなく、ワクチンの接種によってこれらの疾患を予防する意義は大きいです。
    そこで、麻疹・風疹の抗体価が低くかかる可能性があるかを調べる為に、
    平成26年
    4月21日~平成27年3月31日まで、無料で麻疹・風疹抗体検査を実施します。

 

《対象者》

① 検査日に宮崎市に住民票がある方(国富町・綾町在住の方は該当しません)

② 妊娠を希望する女性

③ 妊娠を希望する女性の配偶者または同居するパートナー

(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある方)

④ 風しん抗体価が低い(HI法32倍未満・EIA法IgG8.0未満)妊婦の配偶者又はパートナー

 

対象外

① 過去に風疹抗体検査を受けたことがある方(妊娠健康診査も含む)

又は、これまでに風疹又は麻疹・風疹混合ワクチンを2回以上受けたことがある方

(平成2年4月2日以降に出生した方は麻疹・風疹混合ワクチンを2回接種した世代です)

 過去において、検査による確定診断で風疹の既往歴のある方

 妊娠をしている方(妊娠健康診査の対象です)

 

  • 検査の費用負担はありません。 

  • 検査の結果、麻疹・風疹の抗体価が低い方はMR(麻疹・風疹混合)ワクチン

    を是非接種しましょう!!(接種料金 ¥9,000)

 

麻しん

麻しんは非常に怖い病気です。
先進国においても
1,000人の患者のうち12人が死亡すると言われています。
高い熱、全身の発疹が特徴の病気で、
麻しんと診断された患者さんの40%が入院し、
30%が合併症を併発する
と言われています。
合併症には、中耳炎・気管支炎・肺炎・ウイルス性脳炎・
SSPE(亜急性硬化性全脳炎)があります。
とても感染力が強く、インフル
エンザの6~8倍と言われています。
麻しんはワクチンで防げる病気です!

 

風しん(先天性風しん症候群)

風しんウイルスが感染して起こる病気は2つあります。
生後に感染して罹るのが
『風しん』、そして胎内感染してかかるのが『先天性風しん症候群』です。
『風しん』は、発疹、リンパの腫れ、発熱が特徴の病気です。
妊娠初期にお母さんが風疹に罹ると、胎児に生まれつき心疾患、難聴、白内障というような色々な障害をもって生まれてくることがあります。
このような病気を『先天性風しん症候群』と言います。
生まれてくる命を守るためにも、ワクチン接種は大切です!!

作成者:さとう院長

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: ワクチン

麻疹・風しん混合ワクチン(MR)

2014年04月03日

~1歳になったら麻疹・風しん混合ワクチン(MR)を接種しましょう。~

今年に入り宮崎県でも麻疹の患者が発生しています。

罹患すると重篤な疾患で死にも至る恐い病気です。

麻疹及び風しんは有効な治療法がなく、ワクチン接種による予防が唯一の感染防御の方法です。

 

<麻疹・風しん混合ワクチン(MR)の対象年齢>

MR1期 ・・・1歳~2歳に至るまで

MR2期  ・・・小学校就学前の1年間(年長児)
※H26年度対象者 H20.4.2~H21.4.1生まれ

 

対象年齢の方は、無料で接種ができます。

来年小学校に入学予定の子ども達(年長児)は、早目に接種するようにお願いします。

二度目を接種すると免疫がより確実になって予防効果が高まります。

 

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: ワクチン予防接種

スマホとの関わり方を考えてみましょう

2014年03月12日

ノーテレビスマホ=スマートフォンの普及に伴い、子どもを取り巻く環境も変化してきています。

 スマホやタブレットなどのデジタルメディアは有用な使い方もできる一方、使い方によっては乳幼児の心身の発達への影響が心配されます。

 日本小児科医会では「スマホに子守をさせないで!」と保護者に対してスマホを使った子育てを控えるよう啓発しています。

 これから子どもたちにとっても生活にかかせないものとなっていくであろう「デジタルメディア」と、どのように関わっていくのか、どのような使い方をしていると子どもに影響を与えるのか、正しく理解し考えながら利用していきましょう。

 

授乳中に片手でスマホを操作しながら、視線はマホの画面ではせっかくの親子の時間がもったいないです。

 授乳中は親子のふれあいの時間です。

赤ちゃんと目と目を合わせ語りかけることで、赤ちゃんの安心感と親子の愛情が育まれます。

 

ムズがる赤ちゃんやグズるお子さんに、すぐにスマホを与えていると心の交流が減ってしまいます。

 乳幼児期の子どもたちは、お母さん・お父さんの表情、言葉がけ、反応を手がかりにして確かめながら学んでいます。

お子さんの反応を見ながらあやして、どうしてもの時だけアプリ等を活用しましょう。

 

お子さんにスマホを渡して好きに遊ばせたりせずに、親子で一緒に使用しましょう

 画面をなぞるだけの仮想体験を重ねていくことで、手の機能や五感を育むことに影響を与えることが考えられます。

 親子で会話をしながら一緒に利用することで、デジタルメディアに対してのしつけをしていきましょう。
例えば、「見るのは1回10分にしようね」「ママと話しながらスマホを触っていたら、ママ悲しくなるよ」

「このゲームは子どもがやってはいけないよ」などと、生活習慣のひとつとして教えていきましょう。

 

お母さん・お父さんがスマホに夢中にならずに、お子さんへの気配りを忘れないようにしましょう。

 お子さんにかまわずにスマホに夢中ではお子さんの安全を守れませんし、特に小さいお子さんは予測できない動きをしますので、いざという時に対応できるよう外出中の利用は必要最小限にしましょう。

 お子さんが興味や関心を持った時の反応を見逃してしまわないように、お子さんをよく観察して、好奇心を膨らませてあげましょう。

 

お母さん・お父さん・お子さんも、メディアとの接触時間が長くならないように気を付けましょう。

 スマホやパソコン、テレビなどのメディアに接する時間が長いと、親子の会話や体験を共にする時間が奪われてしまいます。

スマホを置いて、絵本を開く時間を作りましょう。

お母さん・お父さんが優しく読み聞かせをしてくれるひとときに、子どもは自分が愛され大切にされていることを実感できます。

また、親子で身体を動かす時間も大切です。

散歩や外遊びなどを親子で一緒に楽しむことで、体力・運動能力そして五感や共感力を育みます。

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: スマートフォン

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インフルエンザについて

2014年02月19日

 インフルエンザとは、インフルエンザウイルスの感染によっておこる病気です。

 感染後、1~3日間の潜伏期間を経て、突然の高熱で発病します。

 その他の主な症状としては、頭痛・筋肉痛・全身倦怠感などの全身症状と、のどの痛み、咳や痰などの呼吸器の急性症状などがみられます。
 潜伏期間が短く、感染力が強いことから幼稚園や保育園、学校で大流行するのが特徴です

 

インフルエンザ予防法は?

(1)流行前の予防接種 インフルエンザワクチンは、罹患した場合の重症化防止に有効と報告されています。
子どもだけではなく、周りの大人も予防接種を受け感染を防ぐことが必要です。

 (2)外出後はうがい手洗い、洗顔をする インフルエンザウイルスは顔などにも付着している場合があります。
万全を期するためにも洗える部分は洗うよう心がけましょう。

(3)十分な休養とバランスのとれた栄養摂取 体の抵抗力を高めるために十分な休養と、バランスのとれた栄養摂取を日頃から心がけましょう。

(4)体力を保つ 体力が低下していると、ウイルスに感染しやすくなります。
十分に睡眠をとることと、日頃からあまり厚着をしないように心がけましょう。

 (5)室内の湿度を保つ ウイルスは乾燥した状態で活発に活動します。
室内では加湿器などを使って十分な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。
その際、定期的に室内の換気も行いましょう

(6)流行期には人ごみを避ける 外出時になるべくマスクをつけるようにしましょう。
マスクを着用することによって、他人からの感染を防ぎ、また他人に感染させることも防ぎます。

 

症状が出たら?

 熱が高くても、機嫌がよく遊ぶ元気があり、水分も摂れるといった場合には家でゆっくり休ませて様子をみましょう。

 発熱後、すぐにインフルエンザの検査を行うと、陽性であっても結果が陰性の判定となることがあります。

 抗インフルエンザ薬は、発症後48時間以内に使い始めれば効果があるので慌てる必要はありません。
慌てて病院に連れて行った結果、インフルエンザをもらって帰った!!なんてことになることも十分に考えられます。

 しかし、生まれて間もないお子さんや痙攣をおこしたり、吐き続けたり、呼吸状態がおかしいなどといった場合は早めの受診が必要です。

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: インフルエンザ

インフルエンザについて(H26.1.22現在)

2014年01月23日

宮崎市内において、感染症発生動向調査における定点医療機関から届出のあった「インフルエンザ」の定点あたり報告数が、平成26年1月13日~1月19日で22.7となり、注意報レベル開始基準値を超えました。

今後、更なる流行の拡大が懸念されます。

インフルエンザは、合併症として肺炎や脳炎を起こすことがあるため、抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は特に注意が必要です。

流行の拡大を抑えるために、手洗いや咳エチケット等の感染予防対策の徹底をお願いします。

 

厚労省ホームページ「平成25年度 今冬のインフルエンザ総合対策について」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/influenza/index.html

作成者:さとう院長

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: インフルエンザ

子どもとメディアについて考える

2014年01月08日

ノーテレビ テレビ、ビデオ、ゲーム、パソコン、ケータイ…

 いつの間にか私たちの生活にあふれている「電子映像メディア」。

 情報化社会にとっては不可欠となっていますが、メディア漬けの実態が明らかになり、子どもの生活習慣が大きく様変わりし、からだと心の発達段階にある子どもたちへの影響をきちんと考える時が来ています。

 

*小児科医もメディア漬けに警鐘* 

 幼児期は、「小さな言語学者」と呼ばれるように、話し言葉の基礎が確立する大事な時期です。

また、「睡眠、排泄、食事、着脱衣」などの基本的な生活習慣が形成される時期でもあります。
小児科や小児保健の研究結果から、テレビ・ビデオの長時間視聴と言語発達の遅れや生活習慣の形成に関連があることが明らかになっています。

 言葉の発達が遅れる」 

テレビ・ビデオの視聴時間が長くなるほど発語の遅れの発生頻度が高くなることが示されています。

子どもは、自分の体験や養育者との双方の関わりの中で発達していきます。
光と音刺激が一方的であるテレビ・ビデオが長時間に及ぶと、この直接的な体験や双方向性の関わりを阻害するのでしょう。

「生活習慣が育たない」

視聴時間の短い幼児は、就寝時刻が早く、起床・睡眠のリズムが規則正しくなり、食習慣や排便習慣も良好です。

それに対し視聴時間の長い幼児は、就寝時間が遅くなり、睡眠時間が短くなると共に、就寝・起床のリズムも不規則となる事、そして朝食摂取が十分でなく排便習慣も不良であることが報告されています。

 

*幼児期こそ「ノーテレビ・ノーゲーム*

 ノーテレビは、「テレビを見ないこと」が目的ではありません。

 当たり前になっている「どっぷりテレビ漬け」を止めてみることで何が失われていたのか?
何を得ていたのかをちゃんととらえて見直すことです。

1. 食事の時のテレビオフ 
2. 月に1日朝から寝るまでノーテレビ 
3. 年に1回、1週間続けてノーテレビ 

 これのどれかからスタートしてみましょう。

3歳以下の乳幼児のいる家庭では「ためしに1週間ノーテレビ」をやってみると子どもの遊びや言葉、表情などがかなり変わることが報告されていますので、ぜひお勧めです。

 

*「子どもとメディア」の問題に対する提言*

① 2歳までのテレビ・ビデオの視聴は控えましょう。

② 授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴はやめましょう。 

③ 全てのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。
1日2時間までを目安と考えます。テレビゲームは1日30分までを目安と考えます。

④ 子どもの部屋には、テレビビデオパソコンを置かないようにしましょう。

⑤ 保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールを作りましょう。

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: 子どもとメディア生活習慣

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