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かばくん通信(院内報)

【 かばくん通信について 】

 さとう小児科の院内報として作成している「かばくん通信」。
 平成18年5月に第一号を作成して以来、ご来院いただいた皆様に支えながら、毎月一回の発行を続けております。
 当院からのお知らせや感染症情報、気なる病気の詳しい情報や「こども医療」に係わる注目情報を、サクッと取りまとめてご案内しています。
 当院の受付にて配布(無料)していますので、ご来院の際はどうぞお手にとってごらん下さい。

 院内報「かばくん通信」および当ホームページのコンテンツは、さとう院長を編集長として、さとう小児科スタッフの全員で記事を作成してます。

Recent Posts

スマホに子守をさせないで!

2014年07月02日

昨年、日本小児科医会は、乳幼児の心身発達への悪影響から、「スマホに子守をさせないで!」という提言を行いました。
当院だけでなく、他の小児科医院やいろいろな場所でこの標語を見かけることが多くなりました。

内閣府が行った調査によると、20143月時点で、スマートフォンの世帯普及率が54.7%と報告されており、この数字は年々上昇を続け、今やスマホは私たちの生活に浸透してきています。

乳幼児期は、子どもの発達にとって大切な時期です。
この大切な時期にしかるべき刺激(愛情)を受けないと子どもは精神的に不安定なまま育ちます。
少なくとも、授乳の時はスマホを置いて子どもにやさしく話しかける余裕を持ってもらいたいです。

日本の子どもたちは「メディア漬け」と諸外国から揶揄されています。
我々小児科医は、「メディア漬け」による子供達への成長・発達、そして未来への悪影響を強く危惧しております。

安易な子育てに流されることなく、二度とは戻って来ない「いま」の子ども達に大切なことを皆さんに考えてもらいたいと思います。

作成者:さとう院長

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: スマートフォン

はしかについて(H26.6)

 今年に入り、はしか(麻疹)の患者が全国で増加しています。
国内ではしかにかかった患者数は、
413日迄に274人に達し、昨年1年間の感染者232人を既に上回っています。
県内では、2月迄に3人が感染して以降は終息していますが、これから初夏にかけて流行期にはいり、警戒が欠かせない状況です。

 

はしかの感染力・症状

空気感染し、潜伏期間は10日~2週間(感染力が極めて強く、同じ室内にいるだけで感染)

高熱が3日程続いた後、全身に発疹が現れ、その後も高熱が34日続く。

症状は他に倦怠感、咳、くしゃみ、はなみず、目やに、目の充血などがある。

 

予防のポイント

感染予防の為、ワクチンを2回接種しておきましょう。

H26年度に24歳になる人より上の世代(H2年3月生れ以前の方

1回しか麻疹の定期接種を受けていません。
過去の感染症や接種歴を母子手帳で確認して下さい。
 

 

H26年度に23歳になる人より下の世代(H2年4月生れ以降)

麻疹又は麻疹風疹混合(MR)ワクチン定期接種を2回受けています。
MR第3期(中学1年)、第4期(高校3年)の
対象時に受けてない人もいるので必ず母子手帳で確認しましょう!!

 

※小学生以上の人は、麻疹風疹混合( MR)

ワクチン又は、麻疹、風疹単独ワクチンを2回接種しているか母子手帳で確認して下さい。

1回しか接種歴のない人は、早目に2回目を接種しましょう。(任意接種で9,700円です。)

 ※成人

過去に麻疹にかかったかどうかの記憶があいまいで、麻疹ワクチンを1回しか接種していない人は、麻疹ウイルス抗体検査を受けることをおすすめします。

 

宮崎市在住の方は、一定の条件を満たせば麻疹・風疹抗体検査(採血)を無料で受けられます。

(H264月~H273月まで。詳細は、かばくん通信5月号参照)

抗体検査をせず、MRワクチンを接種することもできます。(成人のMRワクチン9,000円)

 

・春から初夏にかけて流行するので、麻疹の感染者が発生した時は、屋内の人混みを避けましょう。

1歳未満の赤ちゃんは、予防接種を受けてないので、感染すると命に関わることがあります。

作成者:さとう院長

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: ワクチン感染症

アレルギー検査について

2014年06月05日

 新年度が始まり約1カ月が過ぎましたが、皆さんは新しい生活に慣れましたか?
今回は、アレルギー検査
について書かせていただきます。

 血液でのアレルギー検査は、抗原に対する特異的IgE抗体を測定します。
IgE抗体が高いほどその抗原が原因で症状を起こしている可能性が高いと言えますが、抗体価が高くてもアレルギー症状が起きない場合もあります。
逆に抗体価が低くてもアレルギー症状が出る場合がありますので、アレルギー検査は万能ではありません。

 アレルギー検査の診察で大切なことは患者さんから十分な問診を行うことです。

いつ、どういった抗原にさらされた時、どのくらいの時間で、どういった症状が出たのかを詳細に聞くことから始まります。

アレルギーでは、問診が何よりも大切な検査です。

血液検査は、臨床診断を補完するために行いますのでご理解宜しくお願いします。

作成者:さとう院長

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: アレルギー

平成26年度宮崎市風疹・麻疹抗体検査事業について

  • 麻疹、風疹そのものに効く薬はなく、ワクチンの接種によってこれらの疾患を予防する意義は大きいです。
    そこで、麻疹・風疹の抗体価が低くかかる可能性があるかを調べる為に、
    平成26年
    4月21日~平成27年3月31日まで、無料で麻疹・風疹抗体検査を実施します。

 

《対象者》

① 検査日に宮崎市に住民票がある方(国富町・綾町在住の方は該当しません)

② 妊娠を希望する女性

③ 妊娠を希望する女性の配偶者または同居するパートナー

(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある方)

④ 風しん抗体価が低い(HI法32倍未満・EIA法IgG8.0未満)妊婦の配偶者又はパートナー

 

対象外

① 過去に風疹抗体検査を受けたことがある方(妊娠健康診査も含む)

又は、これまでに風疹又は麻疹・風疹混合ワクチンを2回以上受けたことがある方

(平成2年4月2日以降に出生した方は麻疹・風疹混合ワクチンを2回接種した世代です)

 過去において、検査による確定診断で風疹の既往歴のある方

 妊娠をしている方(妊娠健康診査の対象です)

 

  • 検査の費用負担はありません。 

  • 検査の結果、麻疹・風疹の抗体価が低い方はMR(麻疹・風疹混合)ワクチン

    を是非接種しましょう!!(接種料金 ¥9,000)

 

麻しん

麻しんは非常に怖い病気です。
先進国においても
1,000人の患者のうち12人が死亡すると言われています。
高い熱、全身の発疹が特徴の病気で、
麻しんと診断された患者さんの40%が入院し、
30%が合併症を併発する
と言われています。
合併症には、中耳炎・気管支炎・肺炎・ウイルス性脳炎・
SSPE(亜急性硬化性全脳炎)があります。
とても感染力が強く、インフル
エンザの6~8倍と言われています。
麻しんはワクチンで防げる病気です!

 

風しん(先天性風しん症候群)

風しんウイルスが感染して起こる病気は2つあります。
生後に感染して罹るのが
『風しん』、そして胎内感染してかかるのが『先天性風しん症候群』です。
『風しん』は、発疹、リンパの腫れ、発熱が特徴の病気です。
妊娠初期にお母さんが風疹に罹ると、胎児に生まれつき心疾患、難聴、白内障というような色々な障害をもって生まれてくることがあります。
このような病気を『先天性風しん症候群』と言います。
生まれてくる命を守るためにも、ワクチン接種は大切です!!

作成者:さとう院長

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: ワクチン

麻疹・風しん混合ワクチン(MR)

2014年04月03日

~1歳になったら麻疹・風しん混合ワクチン(MR)を接種しましょう。~

今年に入り宮崎県でも麻疹の患者が発生しています。

罹患すると重篤な疾患で死にも至る恐い病気です。

麻疹及び風しんは有効な治療法がなく、ワクチン接種による予防が唯一の感染防御の方法です。

 

<麻疹・風しん混合ワクチン(MR)の対象年齢>

MR1期 ・・・1歳~2歳に至るまで

MR2期  ・・・小学校就学前の1年間(年長児)
※H26年度対象者 H20.4.2~H21.4.1生まれ

 

対象年齢の方は、無料で接種ができます。

来年小学校に入学予定の子ども達(年長児)は、早目に接種するようにお願いします。

二度目を接種すると免疫がより確実になって予防効果が高まります。

 

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: ワクチン予防接種

スマホとの関わり方を考えてみましょう

2014年03月12日

ノーテレビスマホ=スマートフォンの普及に伴い、子どもを取り巻く環境も変化してきています。

 スマホやタブレットなどのデジタルメディアは有用な使い方もできる一方、使い方によっては乳幼児の心身の発達への影響が心配されます。

 日本小児科医会では「スマホに子守をさせないで!」と保護者に対してスマホを使った子育てを控えるよう啓発しています。

 これから子どもたちにとっても生活にかかせないものとなっていくであろう「デジタルメディア」と、どのように関わっていくのか、どのような使い方をしていると子どもに影響を与えるのか、正しく理解し考えながら利用していきましょう。

 

授乳中に片手でスマホを操作しながら、視線はマホの画面ではせっかくの親子の時間がもったいないです。

 授乳中は親子のふれあいの時間です。

赤ちゃんと目と目を合わせ語りかけることで、赤ちゃんの安心感と親子の愛情が育まれます。

 

ムズがる赤ちゃんやグズるお子さんに、すぐにスマホを与えていると心の交流が減ってしまいます。

 乳幼児期の子どもたちは、お母さん・お父さんの表情、言葉がけ、反応を手がかりにして確かめながら学んでいます。

お子さんの反応を見ながらあやして、どうしてもの時だけアプリ等を活用しましょう。

 

お子さんにスマホを渡して好きに遊ばせたりせずに、親子で一緒に使用しましょう

 画面をなぞるだけの仮想体験を重ねていくことで、手の機能や五感を育むことに影響を与えることが考えられます。

 親子で会話をしながら一緒に利用することで、デジタルメディアに対してのしつけをしていきましょう。
例えば、「見るのは1回10分にしようね」「ママと話しながらスマホを触っていたら、ママ悲しくなるよ」

「このゲームは子どもがやってはいけないよ」などと、生活習慣のひとつとして教えていきましょう。

 

お母さん・お父さんがスマホに夢中にならずに、お子さんへの気配りを忘れないようにしましょう。

 お子さんにかまわずにスマホに夢中ではお子さんの安全を守れませんし、特に小さいお子さんは予測できない動きをしますので、いざという時に対応できるよう外出中の利用は必要最小限にしましょう。

 お子さんが興味や関心を持った時の反応を見逃してしまわないように、お子さんをよく観察して、好奇心を膨らませてあげましょう。

 

お母さん・お父さん・お子さんも、メディアとの接触時間が長くならないように気を付けましょう。

 スマホやパソコン、テレビなどのメディアに接する時間が長いと、親子の会話や体験を共にする時間が奪われてしまいます。

スマホを置いて、絵本を開く時間を作りましょう。

お母さん・お父さんが優しく読み聞かせをしてくれるひとときに、子どもは自分が愛され大切にされていることを実感できます。

また、親子で身体を動かす時間も大切です。

散歩や外遊びなどを親子で一緒に楽しむことで、体力・運動能力そして五感や共感力を育みます。

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: スマートフォン

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