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 さとう院長 の個人ブログページです。

 日頃から感じていることや医療に対する考えなどを、ゆったり綴って参ります。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

 さとう小児科 院長  佐藤 潤一郎

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子ども予防接種週間にポリオワクチンを再考する

2025年03月01日

日本において1980年を最後に、野生型ポリオウイルスによるポリオ症例は見られていません。

野生型ポリオの制圧に貢献した生ポリオワクチンは、極めて稀に自然のポリオと同じ様な症状が現れてしまうことがあり、2012年9月に生ポリオワクチンは中止され、不活化ポリオワクチンが定期接種として導入されました。

 

ポリオは撲滅可能なウイルスと言われていますが、いまだ撲滅にはいったっていない感染症です。

2022年ポリオによって身体に麻痺を生じた子どもの数は前年比で16%増加、2019年から2021年までの3年間をその直前の3年間と比較すると、ポリオによって麻痺を生じた子どもの数は8倍に増加しています。

世界的にポリオ感染者が増え、インバウンドで世界中の人々が日本を訪れるようになりました。

 

より確実にポリオを予防するためにも、日本小児科学会が推奨する、年長時の5回目の不活化ポリオワクチンを接種してください。

作成者:さとう院長

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タグ: ポリオワクチン

インフルエンザの大流行

2025年01月01日

年末・年始に急激にインフルエンザ罹患者が増えていますので、お正月はインフルエンザで大変だった御家庭も多かったのではないでしょうか?

 

最近のインフルエンザの流行は、例年の同時期に比べ約5倍であり、ここ10年では最多となっています。

 

インフルエンザへはどのような注意が必要でしょうか?

体調が悪い時は外出を控えるようにしましょう。

特に、御高齢の方がインフルエンザに罹患すると重症化しやすいので、祖父母に会う時には注意が必要です。

 

勿論、流行期においては、手洗いやうがい、消毒をこまめにする、人混みの中ではマスクを着用する、定期的な換気を行う、規則正しい生活を行うといった基本的な対策を徹底することも大切です。

作成者:さとう院長

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タグ: インフルエンザ感染症

適正抗菌薬使用について

適正抗菌薬使用とは、適正に感染症診断を行い、その感染症に対して抗菌薬が必要な場合は、適正な「抗菌薬」を選択し、適正な「量」で適正な「期間」治療を行うことを言います。

では、抗菌薬の適正使用を怠るとどうなるのでしょうか?

答えは、薬剤耐性菌が増えてしまいます。

薬剤耐性菌による感染症は、治療が難しく重症化や死亡のリスクが高まるのです。

また、小児への抗菌薬の投与に伴う影響を御存知でしょうか?

小児への抗菌薬の投与は、腸内細菌叢に影響を与え、喘息やアレルギー、炎症性腸炎(クローン病、潰瘍性大腸炎)などの病気につながる可能性があります。

10年前に比べ抗菌薬の使用量は明らかに減り、適正な抗菌薬使用がなされるようになっています。

しかし、今でもお薬手帳に貼ってある処方箋をみて、残念な気持ちになることがあります。

お薬を処方される患者さん側も、抗菌薬に限らず、適正使用とその影響を意識して欲しいです。

作成者:さとう院長

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タグ: 感染症適正抗菌薬使用

第23回思春期の臨床講習会に参加して

2024年12月01日

先日、日本小児科医会の主催する「思春期の臨床講習会」に参加しました。

「思春期とメディア」というテーマで、警察庁の方や児童精神科医、カウンセラー、小児科医の方から講演していただきました。

 

警察庁の方の講演は、インターネットを通じた児童性被害の現状、国・警察における対応、生成AIについての取扱等の話があり、小学生での性被害が増えていること、一見何でもないところから性被害が起こるなど貴重なことを教えていただきました。

児童精神科医やカウンセラーの方からは、ゲーム依存・インターネット依存の現状や現場での対処、なかなか断ち切ることができない社会状況や患者家族との苦悩などを話して下さいました。

 

普段、発達障害の臨床に関わっている小児科医からは、発達障害があるとネット依存になりやすく、予防には「リテラシー」教育が必要であるとおっしゃってました。

講演を聞いて、ネットにおける性被害や依存の最善の治療は、一次予防であると再認識しました。

これからも、日々の啓発に努めて参りたいと思います。

作成者:さとう院長

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タグ: リテラシー教育子どもとメディア

フルミスト(経鼻弱毒生インフルエンザワクチン)の紹介

2024年11月01日

鼻腔内にスプレーする新しいタイプのインフルエンザワクチン・フルミストが発売されました。

「痛くないインフルエンザワクチン」の誕生で、1回の噴霧で終了です。

 

フルミストは生ワクチンですので、他の生ワクチン(麻疹・風疹、水痘、おたふくかぜなど)を接種した場合は4週間以上間隔をあける必要があります。

 

フルミストと注射型インフルエンザワクチンでは、効果や安全性に大きな違いはありません。

 

フルミストは、2歳から18歳までの人が接種の対象ですが、毒性の弱いウイルスを使っているため、免疫不全の人などは注射型インフルエンザワクチンが勧められます。

また、喘息の人はフルミスト接種後に「喘鳴」が起こる可能性があるので、注射型インフルエンザワクチンが勧められます。

 

今年は、数に限りがありますので、御希望の方は早めに接種されることをおすすめします。
(ネットで予約できます)

 

◎当院受診時の問診票はこちら(pdf)

経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト点鼻液) 接種をご希望の方ヘ(表面)

経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト点鼻液) 接種 予診票(裏面)

作成者:さとう院長

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タグ: インフルエンザ, フルミスト点鼻液, 予防接種, 生ワクチン

ごはん”と子どもの発育

2024年10月01日

乳幼児期は、味覚が育つ大切な時期です。

スマホやテレビを消して、向き合って話をしながら味わいましょう。

(子どもが育つ7つの魔法(監修:子どもとメディアみやざき)より)

 

味覚は、五感の一つであり食べる物によって認識される感覚です。

人間が生きていく上で必要な味覚は、一般的には「甘味」「塩味」「旨味」「酸味」「苦味」の5種類に分けられます。

生後5〜6ヶ月で離乳食が始まると、赤ちゃんは離乳食を通じ食べ物を感じ、おいしさを学んでいきます。

離乳期や幼児期に味覚を育てることは、5種類の味覚の判別能力を発達させることと、酸味や苦味も含め許容できる味覚の幅を広げることになります。

また、食事はできるだけ家族みんなで食べましょう。

家族で食事をすると大人と会話する機会が増え、それが子どもの知識、語彙力、コミュニケーション力を発達させてくれます。

お子さんの日常の変化にも気付きやすくなります。

作成者:さとう院長

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タグ: 子どもの五感, 子どもの健康, 離乳食