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潤一郎先生の子育てブログ.1 「産後クライシス」

2018年10月19日

今回、テーマに選んだのは「産後クライシス」。

これは、夫婦関係の話題で最初に選ぶテーマとしては不適切かもしれませんが、敢えてこのテーマを選んだのは、“夫婦仲は子供の将来に大きく影響を与する”からです。

「産後クライシス」という言葉は、2012年にNHKが提唱した言葉で、「出産から子どもが2歳ぐらいまでの間に、夫婦の愛情が急速に冷え込む現象」を指し、実際、母子家庭の約30%は、末子が2歳未満で離婚しています。

 

なぜこのようなことが起きるのか?

それは、出産の前後での女性の体内での内分泌学的変化が原因と考えられています。

女性は、出産の前後で「オキシトシン」というホルモンが多く分泌されます。

オキシトシンの生理的作用は、分娩促進や乳汁分泌促進になりますが、近、このオキシトシンが脳に作用していることが分かってきました。

オキシトシンは、我が子やパートナーへ愛情を強める働きがあり、「愛情ホルモン」「絆ホルモン」といわれることもあります。

しかし、「他者への攻撃性」を強める作用もあります。

これは、本来、子どもを外敵から守るためと考えられていますが、女性の場合、育児に非協力的な人は「攻撃の対象」となり、女性のイライラ感が強められる原因となるのです。

 

さて、我が家はといいますと、お産の陣痛で妻が痛がっている際、冗談混じりで妻を励ましていましたが、ある瞬間“これ以上言うと一生恨むぞ”という目つきで私を睨みました。

まさに、オキシトシンが大量に分泌され攻撃性が顔を出した瞬間を私は体験しました。

それから私は、お産が終るまで数時間、一言も言葉を発しませんでした。

 

先日、知り合いの弁護士の先生と出産前後の女性の話をしていた時、「夫婦問題の相談を受けると、特に女性の場合は、出産時の夫の行動を非難するケースが少なくないです。」という話を聞きました。

私の母も出産の際の父の行動を未だに鮮明に覚えているようです。

オキシトシンは出産前後の嫌な記憶を増強する作用もあるようです。

 

女性は出産を契機に必ず変わります。

生物学的に「お母さん」になるということはそういうことなのです。

私が今回、皆さんにお伝えしたいことは、それでも子供が生まれたからには、その子供が健全に育つため子供を中心においた話を御両親でして欲しい、そのためにはお互い協力できるところは協力していただきたい、ということを記して今回の話を終わりにしたいと思います。

作成者:さとう院長

カテゴリー: さとう院長ブログ

タグ: 子育て院長の言葉

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潤一郎先生の子育てブログ.0 「はじめに」

はじめに

今回、「子育て記」を書こうと決めるにあたり、親しい友人や諸先生方に相談させていただきました。

その中で、「是非、子育てを通し、小児科医の視点で、子どもの置かれている状況や、これからの子どもたちに必要なことを考えて欲しい。」と励ましをいただきました。

 

「子育て記」を記そうと考えた一番の理由は、自分の行ってきた「子育て指導」を「自分の子育て」を通して今一度改めてみたいと考えたからです。

自分が行ってきた「子育て指導」が机上の空論になっていないのか?

別のアプローチでの指導の仕方はないのか?

自問、振り返りながら子育てを行い、その中でより現実的で効果的な子育ての仕方を考え、日頃の子育て指導にフィードバックしていきたいと思います。

 

小児科医になり今年で20年になります。

これも何かの一つの節目ではないかと考えます。

目の前の新しい命は、この世に生まれ、とかく一生懸命もがきながら今日も生きようとしています。

そのような命を前に、この上ない愛おしさを感じるとともに、この命が健全に育ってくれる社会であることを切に希望します。

今、子育てをしているお父さん・お母さん、私も仲間に入れて下さい。

 

この子どもたちの明るい未来のため、皆で力をあわせ子育てのしやすい街作りをしていこうではありませんか。

作成者:さとう院長

カテゴリー: さとう院長ブログ

タグ: 子育て院長の言葉

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インフルエンザ予防接種について

2018年10月01日

10月1日からインフルエンザの予防接種が始まります。

一週間前からの ネット予約 をご利用ください。

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: お知らせ

タグ: お知らせ予防接種

母乳栄養と鉄欠症

平成27年乳幼児栄養調査(厚生労働省、10年毎更新)によると、生後1ヵ月と3ヵ月の栄養方法は母乳栄養が増えて おり、混合栄養を含めると1ヵ月で96.3%、3ヵ月では89.8%となっています。

 

母乳栄養は、乳児とお母さんにとって望ましい栄養法です。

しかし、不足になりやすい栄養素もあります。

離乳がすすまなかった場合、鉄不足が問題なります。

 

生後6ヵ月以上になっても母乳栄養のみの場合、約60%の乳児が 鉄欠乏性貧血であるといわれています。

上の調査で、離乳が順調に進まず鉄の不足のリスクが高い場合、調理用に使用する牛乳・乳製品のかわりにフォローアップミルクを使用することを推奨しています。

フォローアップミルクを使用した離乳食レシピも多数でているようですので、興味のある方は是非調べてみて下さい。

また、離乳がうまく進まず貧血が心配な方は7ヵ月健診または1歳健診での血液検査をおすすめします。

 

ご希望の方は スタッフまでご相談下さい。

作成者:さとう院長

カテゴリー: さとう院長ブログ

タグ: 母乳離乳

かばくん通信 院内報 No.150(H30.10)

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「汗疹の予防」「百日咳について」ほか

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作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: 院内報

しつけのコツ

しつけのベースは愛情・安心・信頼です。

生まれてすぐの赤ちゃんとの関わりで、何よりも大切なことは親子の信頼関係を築くことです。

一番重要なのは、赤ちゃんの様子や動き、表情などをよく見てあげること。

そしてもうひとつは、赤ちゃんの反応に対して「応答」してあげることです。

笑えば笑い返す、声をあげたら返事をしながら気持ちを交わしあうといったことです。

こうして、少しずつ築いた信頼関係こそが、その後の「しつけ」の基礎になります。

 

◎ しつけの6つのポイント

1. わかりやすいコミュニケーションを。

こどもは何が良くて何が悪いのか、どうしたらいいのか理解していないことが多くあります。

具体的な例を出してあげましょう。

[ 例 ] そんなことしないで  → 椅子を蹴るのはやめてね

 

 2. 子どもと同じ土俵に上がらず、冷静になりましょう。

親のカーッとなる気持ちは分かりますが、親が熱くなってしまっては収拾がつきません。

叱る前に自分なりに気持ちを落ち着かせる方法をみつけましょう。

どなり声では気持ちは伝わりません。

 

 3. しつけに一貫性を持たせましょう。

「家の中ではダメだけど、外では大目にみよう」など、ケース・バイ・ケースでしつけの基準が変わると、子どもは混乱します。

ダメなことはできるだけ一貫して「ダメ!」と教えましょう。 

 

4. とにかくほめましょう。

たくさんほめて良い行動を伸ばしてあげましょう。

子どもが聞いてくれるかどうかは、どれだけほめてきたかで決まります。 

 

5. 家族の一員としての自覚を持たせよう。  

お手伝いは、自分の家族の一員で必要とされていると感じる良いきっかけとなります。

また、お手伝いは子どもをほめるチャンスです。

「ありがとう」「助かったよ」などとほめてあげましょう。

 

6. いけないことは、行動とことばで伝えましょう。

信号を無視する・売り場のお菓子を触るなど、してはいけないことをしたときは、抱きとめたり、手を押さえたりして、からだの動きを止め、子どもにわかる言葉で伝えましょう。

 

「何度言ってもわかってくれない」と思うかもしれませんが、こどもが分かっていないのは忘れてしまっていることが多いそうです。

大人でも言われただけでは忘れてしまうことがあると思います。

あせる必要は全くありませんから、のんびり、くり返し教えてあげましょう。

 

 

参照『すくすく子育て』

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: さとう院長ブログ

タグ: しつけ