最近の私の関心事の一つは赤ちゃんの食事です。
日本では「離乳食」と言いますが、「離乳食」と書くと「早く乳離れしないといけないのでは」と思われがちです。
一方、世界保健機構(WHO)は、赤ちゃんの食事を「補完食」と言っています。
では何を「補完」するのでしょう? 答えは、母乳やミルクを「補完」するのです。
母乳やミルクでは足りない栄養を科学的な根拠に基づき、赤ちゃんの成長に必要な栄養を補う食事のことを指します。
赤ちゃんに必要な栄養は、生後6ヶ月くらいから母乳やミルクをたくさん飲んでも不足してくる栄養素があります。
その代表が、鉄、亜鉛、ビタミンA、カルシウム、ビタミンDです。
特に鉄は生後6ヶ月になると食事で補充して欲しい一番の栄養素です。
鉄が不足すると「鉄欠乏性貧血」になることを皆さんは御存知でしょうが、赤ちゃんの鉄欠乏は神経運動発達系にも悪影響与えるのです。
海外では赤ちゃん用の鉄強化シリアルなどが販売されていますが、日本では販売されていません。
そういう事情からも赤ちゃんの食事には鉄を意識して食べさせて欲しいと思います。