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ごはん”と子どもの発育

2024年10月01日

乳幼児期は、味覚が育つ大切な時期です。

スマホやテレビを消して、向き合って話をしながら味わいましょう。

(子どもが育つ7つの魔法(監修:子どもとメディアみやざき)より)

 

味覚は、五感の一つであり食べる物によって認識される感覚です。

人間が生きていく上で必要な味覚は、一般的には「甘味」「塩味」「旨味」「酸味」「苦味」の5種類に分けられます。

生後5〜6ヶ月で離乳食が始まると、赤ちゃんは離乳食を通じ食べ物を感じ、おいしさを学んでいきます。

離乳期や幼児期に味覚を育てることは、5種類の味覚の判別能力を発達させることと、酸味や苦味も含め許容できる味覚の幅を広げることになります。

また、食事はできるだけ家族みんなで食べましょう。

家族で食事をすると大人と会話する機会が増え、それが子どもの知識、語彙力、コミュニケーション力を発達させてくれます。

お子さんの日常の変化にも気付きやすくなります。

作成者:さとう院長

カテゴリー: さとう院長ブログ

タグ: 子どもの五感, 子どもの健康, 離乳食

赤ちゃんの食事「補完食」

2021年06月01日

 最近の私の関心事の一つは赤ちゃんの食事です。

日本では「離乳食」と言いますが、「離乳食」と書くと「早く乳離れしないといけないのでは」と思われがちです。

一方、世界保健機構(WHO)は、赤ちゃんの食事を「補完食」と言っています。

では何を「補完」するのでしょう? 答えは、母乳やミルクを「補完」するのです。

母乳やミルクでは足りない栄養を科学的な根拠に基づき、赤ちゃんの成長に必要な栄養を補う食事のことを指します。

 

 赤ちゃんに必要な栄養は、生後6ヶ月くらいから母乳やミルクをたくさん飲んでも不足してくる栄養素があります。

その代表が、鉄、亜鉛、ビタミンA、カルシウム、ビタミンDです。

特に鉄は生後6ヶ月になると食事で補充して欲しい一番の栄養素です。

鉄が不足すると「鉄欠乏性貧血」になることを皆さんは御存知でしょうが、赤ちゃんの鉄欠乏は神経運動発達系にも悪影響与えるのです。

 

 海外では赤ちゃん用の鉄強化シリアルなどが販売されていますが、日本では販売されていません。

そういう事情からも赤ちゃんの食事には鉄を意識して食べさせて欲しいと思います。

作成者:さとう院長

カテゴリー: さとう院長ブログ

タグ: 離乳離乳食

離乳食の始めどき

2017年06月01日

離乳食をスムーズにすすめるコツは・・・

離乳食は、今まで母乳やミルクだけで栄養を取ってきた赤ちゃん(乳児)が、いよいよ本格的な食への階段を上がるその第一歩です。

しかし、「始めるタイミングは?」「栄養バランスは?」「いつあげればいい?」と分からない事だらけで不安なお母さんも多いと思います。

 

今回は、「離乳食の始めどき」について大切なポイントを分かり易くご紹介します。

 

離乳食の始める時期 ⇒ 生後5ヶ月~6か月くらいが目安

 

【 始め時の見極め方 】

1 支えてあげると座れる

2 唇の横を触ると吸い付く(吸てつ反射)仕草がなくなってきたら

 

 【 スムーズに始めるポイント 】

・普段から家族の食事を見せて、食への興味を持たせましょう!!

・この時期は、たくさんかまって遊んであげることが大切です。

 かまってあげると赤ちゃんのおしゃべりが多くなり、唾液の分泌が増え、口が上手に閉じられるようになります。

 

 (1) 最初は、母乳やミルクをあげるリズムに合わせて1日1回から始めましょう。(10時頃が目安)

  ※ もし食物アレルギー等の症状が出た場合、平日の午前中なら病院が開いている為すぐに受診できます。

 

(2) 最初は、米粒を全部潰したおかゆを1さじから始めましょう。(1週間位)

  〈調理のポイント〉→ おかゆの米粒だけをすり潰し、おかゆの煮汁でのばす

  ※ ある程度まとめて作り、製氷皿で凍らせ1個ずつ使う(1週間以内に使い切る)

 

(3) 2週目から、野菜や白身魚、豆腐などを徐々に増やしていきましょう。(1日1品)

  ・この時期は、甘みとうま味しか感じないので、調味料の味付けは必要ありません。

 

 【 上手に食べさせるポイント 】

  ・下唇がセンサー:スプーンを下唇に乗せると、その刺激で食べ物をとらえようとする

  ・食事時間:5分が目安(これ以上は飽きてしまうので、無理はしない)

  ・この時期は、まだ「お試し期間」なので、赤ちゃんが「食に興味を持つ」ことを優先しましょう。

 

参考資料:NHK「まいにちスクスク」

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: さとう院長ブログ

タグ: 離乳食

はじめての離乳食

2016年03月01日

【 はじめての離乳食 】

産まれてから母乳やミルクですくすく育っている乳児ですが、体が成長するに伴い、それだけでは栄養が不足してきます。

特に動きが活発になる生後5ヶ月から6ヶ月になるとビタミン・カルシウム・鉄などの栄養が不足し、そのために母乳やミルク以外の栄養が必要になります。

 また、離乳期は食べ物を噛みつぶして飲み込むこと、母乳やミルク以外の色々な食べ物の味や食感を知り、ひとりで食べることを身につけていく大切な時期です。

これは生後5ヶ月くらいから1才3ヶ月くらいまでの約1年間の時期に相当します。

 

離乳食を始めるタイミングは?

・ 生後5~6ヶ月頃で体重が7㎏位
・ 首のすわりがしっかりしている
・ 体を支えると座れる
・ 食べ物をみせると口をあけるようなそぶりをする
・ 体調が良い時 など

 

 離乳食をはじめましょう

・ 初めてあげる食品は1日1品1さじから午前中にあげましょう。
・ 離乳開始後は1日1回食、開始から1ヶ月過ぎた頃から2回食へ移行しましょう。
・ 食事前の授乳は避けましょう。
・ 「食事」は親子のふれあいの時間です。食事中のテレビの視聴はやめましょう。

 

 注意した方がよい食品

・ はちみつ、黒砂糖(乳児ボツリヌス症予防のため1才過ぎてから)
・ 牛乳(鉄欠乏性貧血を起こすことがあるため1才過ぎてから)
・ ごぼう、れんこん、たけのこなど(繊維が多く胃腸に負担をかけるため)
・ ゼラチン(動物性コラーゲンであり下痢やアレルギーを起こすことがあるため1才過ぎてから)
・ さんま、さばなどの青魚(初期に白身から始め中期に赤魚、後期に青魚が無難です)

 

 離乳食の進め方の目安

離乳食の進め方の目安

アレルギーの心配がある場合は主治医と相談しながら進めましょう。

 

 

卵の取扱いについて

生卵の白身でアレルギーを起こすことがあるので、卵は黄身(固ゆで)から 食べさせ始め、様子を見て問題がなければ、白身(固ゆで)をあげてみましょう。

ゆっくり様子をみながら、全卵へと進めていきましょう。

また固ゆでした卵は、時間が経つと白身成分が黄身へと移行します。

卵を茹でたら、早目に白身と黄身を分けましょう。

 

 

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: 離乳食

小児医療について

2013年06月15日

 週末、大阪市中央公会堂で開催された第24回小児科医会総会フォーラムに参加しました。

 「子どもから学ぶ!聴く!そして育む−熱く語ろう 子どもの未来 in Osaka−」というテーマのもと、全国各地から小児科医が参加し講演・討論が行われました。

 予防接種に関しての講演では、国と現場とでの温度差を痛感させらました。
多くのひとに正しいことを知ってもらうため、私個人としても広く啓蒙していくことの必要性を感じました。
 また、経皮感作と食物アレルギーとの関連性が示唆されており、特に生後6ヵ月までの皮膚の状態が重要のようです。
 外来受診時に皮膚状態が気になるお子さんに対しては、今までも「スキンケア」の必要性を伝えてきました。今後は今回学んだことも踏まえて、より積極的にスキンケアの重要性を伝えて行きたいと思います。

 

 それでは、講演で印象に残ったことをいくつかご紹介します。

【 現在の風疹流行に関して】

「もはや従来の通知等での対応だけでは、事態の根本的な改善が見込めないことは明白で、成人感受性者に対する緊急の対策が求められる」として、厚生労働大臣に対し「風しんにかかる臨時の予防接種の実施に関する要望書」を提出した。
(5月23日付け:日本小児科学会・日本小児科医会・日本小児保健協会・日本外来小児科学会)

 風しんを予防接種法第6条第1項に規定する臨時接種の対象疾病とするよう要望した。
しかし、財政がないこととその他の疾患が多いこと(水痘、流行性耳下腺炎)を理由に、受け入れられず。

 

【おたふくかぜ】

おたふくかぜに自然罹患した子の1000人に1人が難聴で苦しんでいる。
(耳が聴こえなくなってからでは遅い)

 

【こどもの輝く未来を保証するために】

(1)子供達の未来を感染症から守る
(2)ワクチン接種は子供の権利
(3)感染症対策は国の責任で行う必要がある

 

【生後9ヵ月頃の絵本読み聞かせについて】

周囲の人と注意を共有できる時期なので、母子関係に非常に良い影響を与える。

 

【食物アレルギーについて】

(1)経皮感作との関連性が示唆されており、生後6ヵ月までの間の皮膚の状態が重要。
(2)食物アレルギーを起こしそうな子供の離乳食は送らせがちであったが、免疫寛容を獲得するため早めに開始する方がよい。

 

↓↓↓ 関連サイトはこちら 
第24回小児科医会総会フォーラム

 

作成者:さとう院長

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: ワクチン, 読み聞かせ, 離乳食

タイプ: アレルギー風疹

離乳食をはじめよう

2013年02月01日

 離乳食はなぜ必要?

生まれてから母乳やミルクですくすく育っている乳児ですが、体が成長するに伴いそれだけでは栄養が不足してきます。
特に生後5ヶ月から6ヶ月になるとビタミン・カルシウム・鉄などの栄養素が不足します。

そのため母乳やミルク以外の食物を摂取して、消化吸収機能を発達させたり、食べ物に応じた口のなかでの処理の仕方を覚えることが必要となります。

そして、ほぼ成人と同じ食べ物を摂取できるようになるために時間をかけて学習・獲得・発達させる大切な過程であり、これは生後5ヶ月くらいから1才3ヶ月くらいまでの約1年間の時期に相当します。

 

離乳食の進め方の目安

区 分 離乳初期 離乳中期 離乳後期 離乳完了期
月齢(ヶ月)  5~6  7~8  9~11  12~15
離乳食回数  1→2  2
母乳・育児用
ミルク回数
4→3 牛乳やミルクを
300~400ml/日
調理形態 ドロドロ状 舌でつぶせる硬さ 歯ぐきでつぶせる硬さ 歯ぐきでかめる硬さ

 

離乳食のポイント(初期)

離乳の時期って?

離乳の目安は「生後5ヶ月頃で体重が 7 ㎏ぐらい、授乳が 1 日 5 回くらいで時間の間隔が規則正しくなった頃」と一般的にいわれています。

離乳食の時期が早く月齢が小さいと、腸の粘膜がまだ未発達で食品中のたんぱく質を完全に消化できず、アレルギーを起こすことがあります。

どういう食べ物に注意したらいいの?

・ごぼう・れんこん・たけのこなど(繊維が多く胃腸に負担をかけるため)
・ゼラチン(動物性コラーゲンであり下痢やアレルギーを起こすことがあるため1才を過ぎてから与える)
・さんま・さばなど(初期に白身から始め中期に赤身、後期に青魚が無難です)
・牛乳(鉄欠乏性貧血を起こすことがあるため1才を過ぎてから)
・はちみつ(乳児ボツリヌス症予防のため1才を過ぎてから)

食べるだけ与えていいの?

最初の1 週間は1 日1 品小さじ1(5cc)から始めます。
2~3 日続けて慣れたら2 さじに増やし、3 さじ目を食べたら次の新しい食品を始めてみるとよいでしょう。
その後は食欲に応じて与えてもかまいません。食べる量が増えれば、次第に母乳やミルクを飲む量が減ってくるでしょう。
食べる量が少ないからといって母乳やミルクばかり与えると、いつまでも食べる量が増えません。空腹を感じた状態で離乳食を食べる癖をつけておけば、離乳食が順調に進みます。

離乳食後のミルクの分量は?

離乳の開始後ほぼ 1 ヶ月間は離乳食は1 日1 回です。
赤ちゃんの離乳食の食 べ方を見ながら、ミルクや母乳はその子に応じた量を与えます。
離乳食後の母乳やミルクは基本的に欲しがるだけあげてOKです。
1 ヶ月を過ぎた頃から2回食へ移行しましょう。

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: 離乳離乳食