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小児の胸痛

2018年03月01日

日常診療で胸痛を訴え病院を受診する小児は以外と多く、その多くは思春期にさしかかった10〜15歳です。

胸痛の原因の多くは特発性胸痛(器質的原因がない)で特に治療は必要ありません。

器質的原因がある胸痛で最も多い疾患は呼吸器疾患で、喘息や肺炎・気管支炎、稀ですが肺塞栓や気胸・縦隔気腫が考えられます。

 

 

小児の場合、心疾患が原因となる胸痛は非常に稀ですが、基礎疾患を有する場合(川崎病後冠動脈病変の合併、先天性冠動脈奇形、肥大型心筋症、Marfan症候群など)は急性心筋梗塞、心筋虚血、急性大動脈解離に陥っている可能性があります。

また、基礎疾患がなく胸痛を訴え心疾患が原因となる疾患には、心筋炎があります。 小児の胸痛の殆どは緊急性がなく、心疾患が原因となる場合は少ないです。

しかし、胸痛≒心疾患とどうしても考えがちです。胸痛で不安なときは是非、御相談下さい。

作成者:小児科スタッフ

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