近年、輸送手段の発達や地球温暖化のため、感染症流行地域から我が国へ人や物資等を介した病原体の侵入が懸念されていました。
そんな中、昨年の夏、東京の代々木公園でデング熱に感染した方が多数報告さたことは皆さんの記憶にも新しいところでしょう。
これは、温暖化の影響で感染症を媒介する蚊の生息域が拡大し、いよいよわが国でも本腰を入れた蚊への対応は迫られていることを示唆された事例と考えます。
デング熱は、蚊で媒介される感染症の代表的な疾患です。
私たちの住環境に住む「蚊」は、多くの感染症に関与します。
特にマラリアは現在でも世界中で年間約2〜3億人が感染をし、約75〜80万人が死亡しています。
デング熱・マラリア以外の蚊媒介感染症にはウェストナイル熱、チクングニア熱、日本脳炎があります。
蚊で媒介される感染症の対策は、
①蚊を繁殖させないこと
②蚊に吸血されないこと につきます。
蚊の幼虫は、ちょっとした水たまりでも棲息可能なので、空き缶やペットボトル、廃タイヤなどの水は廃棄しましょう。
蚊の成虫から吸血されにくくするために皮膚の露出を避け、肌の露出部分には忌避剤(虫よけ)を利用しましょう。