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 さとう院長 の個人ブログページです。

 日頃から感じていることや医療に対する考えなどを、ゆったり綴って参ります。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

 さとう小児科 院長  佐藤 潤一郎

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「男の子」にも子宮頸がんワクチンを!

2023年12月01日

「HPVワクチン」=「子宮頸がんワクチン」=「女の子のワクチン」と考えられていますが、HPV(ヒトパピローマウイルス)は男の子も感染します。

当然、感染源にもなりますので、子宮頸がんを減らすためにも男の子もワクチンを接種し全体の感染者を減らすことが望ましいです。

 

ところで、皆さんは子宮頸がん以外でHPV感染が原因の病気を御存知でしょうか?

肛門がん、陰茎がん、口腔咽頭がんは男性にも発症する病気であり、これらの疾患はHPVワクチンで予防できることが知られています。

オーストラリアやイギリス、カナダでの男性のHPVワクチン接種率は70〜80%となっており、将来的にはHPV関連疾患の撲滅が期待されています。

 

9歳以上の男の子に4価のHPVワクチンであるガーダシル®︎の接種は可能です。

任意接種ですが、自治体によっては助成を行なっているところもあります

(宮崎市は助成を行う予定はありません)。

接種御希望の場合は、お電話にて御相談ください。

作成者:さとう院長

カテゴリー: さとう院長ブログ

タグ: HPVワクチン

インフルエンザワクチン接種について

2023年11月01日

昨年の12月から現在に至るまで、インフルエンザ感染者が宮崎のあちこちで発生しており、今まで経験したことがない発生状況です。

また、今年の前半にインフルエンザA型に罹患した方が再度インフルエンザA型に罹患しているケースも時々経験します。

 

現在、とても頭を悩ましているのがインフルエンザワクチンの接種時期です。

従来宮崎は「2月の上旬」に最もインフルエンザが流行していましたので、その時期に抗体価が最大限になるような接種を推奨(11月中に2回目接種を完了)していました。

しかし、インフルエンザワクチンは最終接種から約5ヶ月が経過すると抗体価が元に戻ってしまい、従来のやり方では夏場に流行した場合、十分な予防ができないと考えます。  

 

非常に難しい判断をしないといけませんが、当院では従来通りの接種を勧めており、流行状況とワクチン供給状況をみながら、夏場に流行の気配がある場合は春先の追加接種を考えています。

作成者:さとう院長

カテゴリー: さとう院長ブログ

タグ: インフルエンザ院長の言葉

これからの小児科クリニックは?

2023年10月01日

8月・9月は毎年学会やセミナーが多数開催され、刺激を受ける機会が多い時期です。

 

これから世界はどのように変わっていくのか。

それに伴い子供達をとりまく環境はどのように変わっていくのか。

そして我々小児科医には一体どんな役割ができるのか、といったことを考えていました。

 

人口急減・超高齢化問題は現在進行形で訪れている社会問題です。

それに拍車をかけているのが少子化問題でしょう。

少子化対策は日本の存続をかけた今まさに取り組まないといけない問題です。

 

我々小児科医に求められる役割も時代の変化とともに変わってきています。

病気を診るだけでなく、いつも通ってくれる子ども達の成長・発達のちょっとした変化に気づき、共感し、家族と併走できるような小児科クリニックを目指していきたいと思います。

作成者:さとう院長

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タグ: 少子化問題院長の言葉

子どもの性教育を考える

2023年08月01日

先日、2021年度の人工妊娠中絶の実施率が発表され、宮崎県は4年連続で全国最多であることが判明しました。

本件における15歳以上50歳未満の女性1,000人に対する実施率は7.5であり、全国平均は5.1、最も少ない茨城県では2.4となっています。

これは本件にとって由々しき問題であり、早急に手を打たなければいけません。

このような報道があると「若年世代への性教育」が話題になります。

正しい性教育は自分達の体を守るとともに性暴力や性被害が何たるかを知る機会となり、結果的には性虐待の防止につながると考えられています。

 

しかし、学校の現場では「はどめ規定」があり、性行為は取り扱わないことになっており、有識者と文科省との間で長年押し問答が行われています。 8月19日(土)14:00より宮崎県医師会館で開催する子どもの健康セミナーでは、仙台市の川村和久先生をお招きし、「親子で学ぼう「命のつながり」」~小学4年生「命の大切さ」を伝える性教育~というテーマで講演していただきます。

先生は「子どもへの性教育」ということで先進的に活動されております。

ご興味のある方は是非ご参加ください

作成者:さとう院長

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タグ: セミナー性教育

『子育て支援の経済学』

2023年06月01日

先日、日本小児科医会の主催する、第25回「子どもの心」研修会(前期)に『子育て支援の経済学』の著者である山口慎太郎先生をお招きし、講演をしていただきました。

 

少子化対策には、女性の家事・育児の負担を軽減させることがポイントとし、その政策として

(1)保育所拡充と待機児童解消(現物給付)

(2)男性育休推進

をあげています。

 

特に印象的だったのは、「男性の育児休業」の取得が少子化対策に繋がる話でした。

日本の場合、男性の育児休業は約4〜6週と短めですが、それでも育児休業は積極的に取得するべきとしています。

なぜならば、育児休暇を取得した場合、取得しなかった場合と比べると

(1)3年後の子育て時間・家事時間が優位に長くなる

(2)母親のフルタイム就業率が5%増加する

ことがあげられます。

 

男性が育休休業を取得しやすくするためには、休業中の賃金保証をすることが大切になってきます。

 

今回の講演で、少子化対策には男性の育児参加が大切であることを再認識させられました。

作成者:さとう院長

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タグ: 子育て少子化対策

新型コロナが5類に移行して何が変わるか?

2023年05月01日

5月8日から新型コロナウイルスの感染法上の分類が2類から5類に変更になります。

「5類になったら小児科クリニックはどうなるの?」基本的には大きく変わりません。

というのも、小児科の殆どのクリニックは、新型コロナウイルスの検査・診察を行ってきたからです。

 

懸念事項として、

①類型が引き下げられても新型コロナウイルスの病原性が弱毒化するわけではありません。

今後も、このウイルスは変異を繰り返します。

このウイルスがどのように変異していくか引き続き注視していく必要があります。

 

②約3年間隔離されていたものをインフルエンザと同等扱いするには、世の中の同意が十分に得られていないと感じます。

インフルエンザと同等の扱いになっても、新型コロナウイルス感染者をその他の発熱患者さんと同じ空間でいてもらうことに社会の同意はまだ十分得られていないと思います。

当分は、今まで同様、新型コロナウイルス感染の疑いのある方はその他の方と分けて診察になります。

作成者:さとう院長

カテゴリー: さとう院長ブログ

タグ: 新型コロナウイルス