eyecatch

かばくん通信(院内報)

【 かばくん通信について 】

 さとう小児科の院内報として作成している「かばくん通信」。
 平成18年5月に第一号を作成して以来、ご来院いただいた皆様に支えながら、毎月一回の発行を続けております。
 当院からのお知らせや感染症情報、気なる病気の詳しい情報や「こども医療」に係わる注目情報を、サクッと取りまとめてご案内しています。
 当院の受付にて配布(無料)していますので、ご来院の際はどうぞお手にとってごらん下さい。

 院内報「かばくん通信」および当ホームページのコンテンツは、さとう院長を編集長として、さとう小児科スタッフの全員で記事を作成してます。

Recent Posts

スマホとの関わり方を考えてみましょう

2014年03月12日

ノーテレビスマホ=スマートフォンの普及に伴い、子どもを取り巻く環境も変化してきています。

 スマホやタブレットなどのデジタルメディアは有用な使い方もできる一方、使い方によっては乳幼児の心身の発達への影響が心配されます。

 日本小児科医会では「スマホに子守をさせないで!」と保護者に対してスマホを使った子育てを控えるよう啓発しています。

 これから子どもたちにとっても生活にかかせないものとなっていくであろう「デジタルメディア」と、どのように関わっていくのか、どのような使い方をしていると子どもに影響を与えるのか、正しく理解し考えながら利用していきましょう。

 

授乳中に片手でスマホを操作しながら、視線はマホの画面ではせっかくの親子の時間がもったいないです。

 授乳中は親子のふれあいの時間です。

赤ちゃんと目と目を合わせ語りかけることで、赤ちゃんの安心感と親子の愛情が育まれます。

 

ムズがる赤ちゃんやグズるお子さんに、すぐにスマホを与えていると心の交流が減ってしまいます。

 乳幼児期の子どもたちは、お母さん・お父さんの表情、言葉がけ、反応を手がかりにして確かめながら学んでいます。

お子さんの反応を見ながらあやして、どうしてもの時だけアプリ等を活用しましょう。

 

お子さんにスマホを渡して好きに遊ばせたりせずに、親子で一緒に使用しましょう

 画面をなぞるだけの仮想体験を重ねていくことで、手の機能や五感を育むことに影響を与えることが考えられます。

 親子で会話をしながら一緒に利用することで、デジタルメディアに対してのしつけをしていきましょう。
例えば、「見るのは1回10分にしようね」「ママと話しながらスマホを触っていたら、ママ悲しくなるよ」

「このゲームは子どもがやってはいけないよ」などと、生活習慣のひとつとして教えていきましょう。

 

お母さん・お父さんがスマホに夢中にならずに、お子さんへの気配りを忘れないようにしましょう。

 お子さんにかまわずにスマホに夢中ではお子さんの安全を守れませんし、特に小さいお子さんは予測できない動きをしますので、いざという時に対応できるよう外出中の利用は必要最小限にしましょう。

 お子さんが興味や関心を持った時の反応を見逃してしまわないように、お子さんをよく観察して、好奇心を膨らませてあげましょう。

 

お母さん・お父さん・お子さんも、メディアとの接触時間が長くならないように気を付けましょう。

 スマホやパソコン、テレビなどのメディアに接する時間が長いと、親子の会話や体験を共にする時間が奪われてしまいます。

スマホを置いて、絵本を開く時間を作りましょう。

お母さん・お父さんが優しく読み聞かせをしてくれるひとときに、子どもは自分が愛され大切にされていることを実感できます。

また、親子で身体を動かす時間も大切です。

散歩や外遊びなどを親子で一緒に楽しむことで、体力・運動能力そして五感や共感力を育みます。

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: スマートフォン

コメント:0

インフルエンザについて

2014年02月19日

 インフルエンザとは、インフルエンザウイルスの感染によっておこる病気です。

 感染後、1~3日間の潜伏期間を経て、突然の高熱で発病します。

 その他の主な症状としては、頭痛・筋肉痛・全身倦怠感などの全身症状と、のどの痛み、咳や痰などの呼吸器の急性症状などがみられます。
 潜伏期間が短く、感染力が強いことから幼稚園や保育園、学校で大流行するのが特徴です

 

インフルエンザ予防法は?

(1)流行前の予防接種 インフルエンザワクチンは、罹患した場合の重症化防止に有効と報告されています。
子どもだけではなく、周りの大人も予防接種を受け感染を防ぐことが必要です。

 (2)外出後はうがい手洗い、洗顔をする インフルエンザウイルスは顔などにも付着している場合があります。
万全を期するためにも洗える部分は洗うよう心がけましょう。

(3)十分な休養とバランスのとれた栄養摂取 体の抵抗力を高めるために十分な休養と、バランスのとれた栄養摂取を日頃から心がけましょう。

(4)体力を保つ 体力が低下していると、ウイルスに感染しやすくなります。
十分に睡眠をとることと、日頃からあまり厚着をしないように心がけましょう。

 (5)室内の湿度を保つ ウイルスは乾燥した状態で活発に活動します。
室内では加湿器などを使って十分な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。
その際、定期的に室内の換気も行いましょう

(6)流行期には人ごみを避ける 外出時になるべくマスクをつけるようにしましょう。
マスクを着用することによって、他人からの感染を防ぎ、また他人に感染させることも防ぎます。

 

症状が出たら?

 熱が高くても、機嫌がよく遊ぶ元気があり、水分も摂れるといった場合には家でゆっくり休ませて様子をみましょう。

 発熱後、すぐにインフルエンザの検査を行うと、陽性であっても結果が陰性の判定となることがあります。

 抗インフルエンザ薬は、発症後48時間以内に使い始めれば効果があるので慌てる必要はありません。
慌てて病院に連れて行った結果、インフルエンザをもらって帰った!!なんてことになることも十分に考えられます。

 しかし、生まれて間もないお子さんや痙攣をおこしたり、吐き続けたり、呼吸状態がおかしいなどといった場合は早めの受診が必要です。

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: インフルエンザ

インフルエンザについて(H26.1.22現在)

2014年01月23日

宮崎市内において、感染症発生動向調査における定点医療機関から届出のあった「インフルエンザ」の定点あたり報告数が、平成26年1月13日~1月19日で22.7となり、注意報レベル開始基準値を超えました。

今後、更なる流行の拡大が懸念されます。

インフルエンザは、合併症として肺炎や脳炎を起こすことがあるため、抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は特に注意が必要です。

流行の拡大を抑えるために、手洗いや咳エチケット等の感染予防対策の徹底をお願いします。

 

厚労省ホームページ「平成25年度 今冬のインフルエンザ総合対策について」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/influenza/index.html

作成者:さとう院長

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: インフルエンザ

子どもとメディアについて考える

2014年01月08日

ノーテレビ テレビ、ビデオ、ゲーム、パソコン、ケータイ…

 いつの間にか私たちの生活にあふれている「電子映像メディア」。

 情報化社会にとっては不可欠となっていますが、メディア漬けの実態が明らかになり、子どもの生活習慣が大きく様変わりし、からだと心の発達段階にある子どもたちへの影響をきちんと考える時が来ています。

 

*小児科医もメディア漬けに警鐘* 

 幼児期は、「小さな言語学者」と呼ばれるように、話し言葉の基礎が確立する大事な時期です。

また、「睡眠、排泄、食事、着脱衣」などの基本的な生活習慣が形成される時期でもあります。
小児科や小児保健の研究結果から、テレビ・ビデオの長時間視聴と言語発達の遅れや生活習慣の形成に関連があることが明らかになっています。

 言葉の発達が遅れる」 

テレビ・ビデオの視聴時間が長くなるほど発語の遅れの発生頻度が高くなることが示されています。

子どもは、自分の体験や養育者との双方の関わりの中で発達していきます。
光と音刺激が一方的であるテレビ・ビデオが長時間に及ぶと、この直接的な体験や双方向性の関わりを阻害するのでしょう。

「生活習慣が育たない」

視聴時間の短い幼児は、就寝時刻が早く、起床・睡眠のリズムが規則正しくなり、食習慣や排便習慣も良好です。

それに対し視聴時間の長い幼児は、就寝時間が遅くなり、睡眠時間が短くなると共に、就寝・起床のリズムも不規則となる事、そして朝食摂取が十分でなく排便習慣も不良であることが報告されています。

 

*幼児期こそ「ノーテレビ・ノーゲーム*

 ノーテレビは、「テレビを見ないこと」が目的ではありません。

 当たり前になっている「どっぷりテレビ漬け」を止めてみることで何が失われていたのか?
何を得ていたのかをちゃんととらえて見直すことです。

1. 食事の時のテレビオフ 
2. 月に1日朝から寝るまでノーテレビ 
3. 年に1回、1週間続けてノーテレビ 

 これのどれかからスタートしてみましょう。

3歳以下の乳幼児のいる家庭では「ためしに1週間ノーテレビ」をやってみると子どもの遊びや言葉、表情などがかなり変わることが報告されていますので、ぜひお勧めです。

 

*「子どもとメディア」の問題に対する提言*

① 2歳までのテレビ・ビデオの視聴は控えましょう。

② 授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴はやめましょう。 

③ 全てのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。
1日2時間までを目安と考えます。テレビゲームは1日30分までを目安と考えます。

④ 子どもの部屋には、テレビビデオパソコンを置かないようにしましょう。

⑤ 保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールを作りましょう。

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: 子どもとメディア生活習慣

コメント:0

冬のスキンケア

2013年12月12日

冬がおとずれ、空気が乾燥する季節になりました。
これからの時期は子どもの肌も乾燥肌に傾き、トラブルをおこしやすくなります。
そのため、乾燥から肌を守るスキンケアが大切になります。

ポイントをおさえたスキンケアを行い、子どもの肌をすこやかに保ってあげましょう。

                       

【 子どもの皮膚の特徴 】

子どもの皮膚は、大人の皮膚と同じではありません。

◎ 乳児期

(~生後2か月)・・・・・お母さんのおなかにいた時のホルモンの作用で皮脂の分泌量が活発。

(生後2ヶ月~)・・・・・皮脂の分泌量が急激に低下して皮膚は乾燥しやすい状態。

 

◎ 幼児期

大人の皮膚に比べて、皮膚はうすく角質層の水分を保つ力が低下。
皮脂の量も少なく、その肌は乾燥しやすい状態。

※乾燥肌や湿疹は経皮(抗原)感作といってアレルギ―の原因にもなります。
 毎日のスキンケアでデリケートな肌を守ってあげましょう。

 

【 スキンケア 】

スキンケアのポイントは「清潔」「保湿」です。

 

「清潔」
肌をすこやかに保つためには、まずは汗などの汚れをきちんと落とし、
肌を清潔にすることが大切です。
しかし、肌は洗いすぎず、こすらないで洗う事がポイントです。

①体や顔を洗う時は、まずは手のひらで石けんをよく泡立てます。

②体は優しくなでるようにして、首や体の部分はしわをのばして優しく洗いましょう。

③熱いお湯にながく入ると皮脂をおとし過ぎてしまうので、少しぬるめのお湯に入りましょう。

④体はこすらないように優しく包むようにふきましょう。

 

「保湿」

肌を清潔にした後は、できるだけ早く保湿剤を全身にぬってあげましょう。
優しく語りかけ、スキンシップをはかりながら、肌の様子をよく観察しましょう。

①入浴後5分以内、肌がほやほやのうちに全身に保湿剤をぬると効果的です。

②保湿剤のぬり方のポイントは、清潔な手に保湿剤をとります。
 保湿剤の使用量の目安は、人差し指でおよそ手の面積二枚分ぬれます。
 ぬる範囲に応じて数か所ちょんちょんと保湿剤をのせておきます。

③手のひらで優しく、くびれやしわの部分も伸ばすようにしてぬりましょう。

④保湿剤がよくぬれているかの目安は、ティッシュをのせてはりつく程度です。

   

 ☆保湿剤は当院でも処方できます。診察の際にご相談ください。

             

         

 

 

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: スキンケア

子どもの足を考える

2013年11月15日

 子どもの98%は健康な足をもって生まれてきますが、大人の60%は足の障害で苦しんでいるのが現状です。

 幼少期は、足が成長する大切な時期です。

 くつによって、足の形が悪くなったり歩き方に癖がついたり、からだのバランスが崩れ、将来にわたって膝や股関節、腰の痛みを誘発する一因になったりすることが考えられます。

 足は体の土台であり、土台が安定しないということは、からだ全体が安定しないということです。
 最近はデザイン性に重きを置いている靴が多いですが、「子どもの足にとって良いくつとは?」という視点を忘れないで欲しいと思います。

良いくつを履いてたくさん歩いて、自然や社会に触れ五感を開き体で学ぶ体験を通して、健康な体そして豊かな心を育てて欲しいと思います。

 

子どもの足の特徴

軟骨が多く、成長に伴い形が変化します。 

・赤ちゃんの足の骨は、柔らかい軟骨の状態。
・4才くらいから少しずつ硬い骨になる。
・骨が完成するのが10才頃。
・大人の足になるのが18才頃。

 

足のアーチ(土踏まず)の形成時期は・・。

足裏の中央部が平らでアーチのない偏平足の子どもが増えています。

乳幼児期は土踏まずの部分の脂肪が多いため偏平足のように見えますが、歩いて体を動かすことで4才くらいまでに土踏まずが形成されていきます。

4~5才を過ぎると、偏平足を治すのは難しくなってくるようです。

※子どもの足はとてもデリケートです。
成長期間に、良いくつを正しく履いて、足を作ることが大切です。
足を育てるためには、歩くなどの運動を十分にすることが重要です。

 

 くつの選び方

・前足部が広く、5本の指が締め付けられないゆとりがある。
・くつ底が、硬すぎず柔らかすぎないもの。くつ底が前から3分の1あたりで曲がる程度の弾力性があるとよい。
・しっかりとかかとを包み込むもの。足がくつの中で動かず歩行が安定する。
・すぐに大きくなるからといって、大きすぎるくつを選ばない。

 

くつの履き方 (ワンタッチテープ・ひもタイプ)

 (1) テープをはずして、足を入れる。
 (2) つま先を上げて、かかとトントン♪♪
 (3) ゆるみがないように、テープどめ。

※ひも靴は毎回ひもをゆるめて脱ぎ、 履くときは必ずひもを結ぶ。

 

 買い換え時について

 3才頃までは3ヶ月ごと、それ以降は6ヶ月ごとが 目安です。

くつと足に異変がないかも意識してチェックしてみましょう。

・かかとを踏んでいないか? 
・くつのすり減りに偏りがないか?
・爪は割れていないか?   
・指は曲がっていないか? 
・タコやマメは出来ていないか? 

 

☆足に良いくつを選んで、正しいくつの履き方を覚えましょう。

☆お子さんの足に関心を持って、成長に合わせてくつが合っているか、チェックしましょう。

 

 

※参照 日本外来小児科学会のワークショップにて、松田隆先生(鳥取県、まつだ小児科)、柳本有二教授(神戸常磐大学)、内田俊彦先生(整形外科医師 医学博士)にお話しをお伺いしました。

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: 子どもの健康子育て