最近、「百日咳が流行している」という報道をよく耳にしますが、百日咳の流行は以前から懸念されていました。
現行の予防接種スケジュールでは、5種混合ワクチン(以前は4種混合ワクチン)接種は1歳半までに終わっている場合が多く、接種後3年程度で抗体陽性率は低下し始めるので、5〜6歳で大幅に低下、11〜12歳ではほとんどの子が免疫を失っている可能性があり、日本小児科学会は、年長児や小学校高学年への3種混合ワクチンの追加接種を推奨しています。
また、百日咳は新生児が重症化する病気です。赤ちゃんをしっかり守るため、海外では赤ちゃんを百日咳から守る「母子免疫ワクチン」が推奨されています。
妊娠27〜36週頃に百日咳ワクチンを接種し、母体から赤ちゃんに抗体を移行させ、生まれてからの百日咳感染を予防するのです。
百日咳から子どもたちを守るため、新たな予防体制を確立することが必要な時期に来ているのではないかと感じます。