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子どもの足を考える

2013年11月15日

 子どもの98%は健康な足をもって生まれてきますが、大人の60%は足の障害で苦しんでいるのが現状です。

 幼少期は、足が成長する大切な時期です。

 くつによって、足の形が悪くなったり歩き方に癖がついたり、からだのバランスが崩れ、将来にわたって膝や股関節、腰の痛みを誘発する一因になったりすることが考えられます。

 足は体の土台であり、土台が安定しないということは、からだ全体が安定しないということです。
 最近はデザイン性に重きを置いている靴が多いですが、「子どもの足にとって良いくつとは?」という視点を忘れないで欲しいと思います。

良いくつを履いてたくさん歩いて、自然や社会に触れ五感を開き体で学ぶ体験を通して、健康な体そして豊かな心を育てて欲しいと思います。

 

子どもの足の特徴

軟骨が多く、成長に伴い形が変化します。 

・赤ちゃんの足の骨は、柔らかい軟骨の状態。
・4才くらいから少しずつ硬い骨になる。
・骨が完成するのが10才頃。
・大人の足になるのが18才頃。

 

足のアーチ(土踏まず)の形成時期は・・。

足裏の中央部が平らでアーチのない偏平足の子どもが増えています。

乳幼児期は土踏まずの部分の脂肪が多いため偏平足のように見えますが、歩いて体を動かすことで4才くらいまでに土踏まずが形成されていきます。

4~5才を過ぎると、偏平足を治すのは難しくなってくるようです。

※子どもの足はとてもデリケートです。
成長期間に、良いくつを正しく履いて、足を作ることが大切です。
足を育てるためには、歩くなどの運動を十分にすることが重要です。

 

 くつの選び方

・前足部が広く、5本の指が締め付けられないゆとりがある。
・くつ底が、硬すぎず柔らかすぎないもの。くつ底が前から3分の1あたりで曲がる程度の弾力性があるとよい。
・しっかりとかかとを包み込むもの。足がくつの中で動かず歩行が安定する。
・すぐに大きくなるからといって、大きすぎるくつを選ばない。

 

くつの履き方 (ワンタッチテープ・ひもタイプ)

 (1) テープをはずして、足を入れる。
 (2) つま先を上げて、かかとトントン♪♪
 (3) ゆるみがないように、テープどめ。

※ひも靴は毎回ひもをゆるめて脱ぎ、 履くときは必ずひもを結ぶ。

 

 買い換え時について

 3才頃までは3ヶ月ごと、それ以降は6ヶ月ごとが 目安です。

くつと足に異変がないかも意識してチェックしてみましょう。

・かかとを踏んでいないか? 
・くつのすり減りに偏りがないか?
・爪は割れていないか?   
・指は曲がっていないか? 
・タコやマメは出来ていないか? 

 

☆足に良いくつを選んで、正しいくつの履き方を覚えましょう。

☆お子さんの足に関心を持って、成長に合わせてくつが合っているか、チェックしましょう。

 

 

※参照 日本外来小児科学会のワークショップにて、松田隆先生(鳥取県、まつだ小児科)、柳本有二教授(神戸常磐大学)、内田俊彦先生(整形外科医師 医学博士)にお話しをお伺いしました。

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: 子どもの健康子育て

豊かさとは何か?

 日本は、世界でも有数の経済大国であることは誰もが認めることです。

日本は確かに物質的には裕福になりました。
しかし、残念なことに、自分たちを幸せとは思えない人が諸外国に比べ多いようです。

経済を活性化させることが人に幸せをもたらしてくれるのか疑問に思えることがあります。
物質的に豊かになったがために出現した問題や失ったものもあります。
そのことを議論せずに、利益先行の経済政策は、過去の過ちを繰り返すだけではないでしょうか。

豊かさとは何か?とりわけ子どもにとっての豊かさとは何か?

物質的な、経済的な豊かさだけを追求する時代はもう終わったのではないでしょうか。
子どもたちが心身ともに健全であり、自分たちの将来に明るい生活を期待できる、そんな世界が訪れることを希望します。

作成者:さとう院長

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: 子育て

メディアと子ども

2013年10月25日

考えよう

皆さんの御家庭では、
お子さんに1日どれくらいテレビビデオを見せていますか?

 

子どもの言語能力は、一方的に聞くだけでは発達しません。

 

乳幼児へテレビ・ビデオを長時間視聴させると、有意語の出現が遅れたり、言語理解・社会性も遅れます。

また、テレビの「暴力シーン」の視聴と実際の「攻撃行動」には関連がみられ、特に幼児期にもっとも影響があります。

 

乳幼児期は、家庭の中で社会性を学びます。

社会性の基本は親子関係家庭です。

 

幼い子どもは、保護者の顔を直接見ることで人間の感情を学び、社会性が培われていきます。

 

家庭で子どもと過ごす時間を大切にして下さい。

作成者:さとう院長

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: 子育て

どうつき合う!?だだっこ・かんしゃく

2013年07月17日

 子どもがある程度、自在に体を動かしたり、言葉を話すようになってくると

「できる」ことの喜びに加えて、「できない」「やってもらいたい」ことへの不満や憤りを感じる場面が増えてきます。

それらを激しい感情で、一番身近な大人=親にぶつけてくるのが、だいたい2歳前後。

思いどおりならない「むしゃくしゃ感」を、だだやかんしゃくという形で表現しているのです。

 こうした状態は、程度の差こそあれ、ほとんどの子どもにあります。

今はそういう時期なのだと割り切って、一緒に対策を練りましょう!

 

 「知っていると子どもが変わる!だだっこ対処法」

 

1.子どもの感情を受け止める。

「わかってるよ」のサインとして子どもを抱き、まずは落ち着くのを待ちましょう。

「○○できなかったんだね」などその時の子どもの感情を言葉にし、「ママはちゃんとわかってるよ!」ということを伝えます。

子どもは、自分に共感してくれたり、気持ちを変えようとしてくれるママの助けを借り、混乱した気持ちを収めていきます。

 

2.なぜいけないか、できないか納得できるよう説明する。

混乱した気持ちを受け止め、子どもの思いに添えるなら親も譲歩を。

添えない時は、短く分かりやすい言葉で理由を伝えます。

たとえ子どもが言葉を全部理解しなくても、「自分の気持ちを分かろうとしてくれている」「でも今は(これは)ダメ」というメッセージは伝わります。

 

 3.機嫌が直らなくても1と2を繰り返して!

それでもすぐに機嫌が直る子は少ないはず。根気よく1,2を続けましょう。

大事なのは、思いどおりにならないこともあるけれど、我慢したり、気持ちを切り替えたりすると気分もよくなり、いいこともあるんだという経験を子供が積んでいくこと。

そばで見守り、援助してくれる人がいることで、気持ちのコントロールを少しずつ学んでいけるのです。

 

  【 まとめ 】

 生活の場や人間関係が広がることで、子どもは「できない自分」「失敗する自分」「頑張っても続かない自分」に出会うことになります。

そんな時に助けになるのが、自分で気持ちをコントロールする力。

1、2歳の子はだだかんしゃくを起こしながら、この大切な力を育てます。

それを助けているのが、すぐそばで見守っているママやパパなのです。

つらいのは、ほんの一時期!ここで親子の信頼の絆をしっかり結ぶことで、3歳を過ぎると子どもがぐんと成長していきます。

  

※『すくすく子育て』参照

作成者:小児科スタッフ

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タグ: しつけ子育て

夜尿について

2013年06月11日

 先日、当院で夜尿症(おねしょ)についての勉強会をしました。

 夜尿症は、自然経過で治癒することが多く、以前は自然経過を見守る考えが主流でした。

しかし近年は、本人や家族の心理的負担の大きさや一部の症例では成人への移行も報告され、
就学以後も持続する夜尿症には生活指導とともに様々な治療が試みられています。

 

 夜尿で困っているお子さんがおられたら、一度、当院に御相談下さい。

 

夜尿症関連サイトはこちら→夜尿症ナビ

                     

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: 子育て

便秘について

2013年06月06日

《便秘とは》

便の回数が1週間に2回以下で排便困難を伴うものと言われていますが、明確な定義ではありません。
4~5日間隔でも規則的で苦もなく便が出ていれば便秘ではないし、逆に毎日便が出ていても、残った便が少しずつ蓄積して腹痛の原因になったりすれば、それは便秘です。

 

《便秘の症状》

乳児ではお腹が張って機嫌が悪くなったり、哺乳が悪くなったりします。
排便時に激しく泣いたり、硬い便に血が付くこともあります。
2~3歳になると腹痛や排便時の肛門の痛みを訴えるようになります。         

 

《便秘の原因》

新生児期

母乳の方がミルクで育てているよりも排便の回数は多いようです。
生後1~10週ぐらいの時に苦しそうに排便をするのは、力んだり肛門を緩めたりできないからで、しばらくすれば排便方法が身に付くので問題ありません。
1ヶ月を過ぎると腸の働きが整い、母乳の消化吸収がよくなるため排便の回数が減ります。

乳幼児期

特に離乳食が始まった頃に便秘がちになる子どもは多く、なかには牛乳の飲みすぎによるものもあります。 野菜や果物の摂取量が少なかったり、繊維不足でも便秘になりやすくなります。 偏った食事や運動不足のほか、肛門痛や学校でトイレに行けない等の心理的な要因も便秘の原因となります。

 

《便秘の予防》 

マッサージ(乳児期)

 ・『の』の字マッサージ…仰向けに寝かせて、おへそを中心に時計回りに優しくさすります。
 ・金魚運動…お尻と足を支えるように持って、金魚が泳ぐかのように左右に動かします。
 ・屈伸運動…寝転んだ赤ちゃんの足首を持って、ペダルこぎの要領で足を屈伸させます。
 ・肛門マッサージ…両足を持ち上げて、肛門のすぐ上の辺りや肛門の周りをゆっくりと押します。

 

母乳の質改善(乳児期)

母乳の質は母親の食べる物に大きな関係があるといわれています。
肉や乳製品など脂肪分が多いものばかり食べると母乳もドロドロして出にくくなり、乳児はおっぱいを吸う力がいるため汗をかき水分不足となります。

 

便秘改善の食事(乳幼児期)

 ・便を軟らかくする・・・ビタミンCやペクチンを多く含む食材(人参、バナナ、オレンジ、プルーンなど)
 ・腸を整える・・・・・・乳酸菌。善玉菌が生きたまま腸に届くものを選ぶとよいでしょう。
 ・便の量を増やす・・・・消化されにくい食物繊維を多く含む食材(豆類、海苔、きのこ類など)

 

規則正しい生活リズム(幼児期)

決まった時間にトイレに座る習慣は排便の改善に不可欠です。身体が慣れてくると、条件反射の働きも加わり一層排便しやすくなります。
時間としては、朝食後の少しでも便意を訴えた時が最適で、トイレに5~10分ゆっくりと座らせましょう。
リラックスして座れるように明るく快適なスペースにしてあげましょう。

作成者:小児科スタッフ

カテゴリー: かばくん通信e

タグ: 便秘子育て