適正抗菌薬使用とは、適正に感染症診断を行い、その感染症に対して抗菌薬が必要な場合は、適正な「抗菌薬」を選択し、適正な「量」で適正な「期間」治療を行うことを言います。
では、抗菌薬の適正使用を怠るとどうなるのでしょうか?
答えは、薬剤耐性菌が増えてしまいます。
薬剤耐性菌による感染症は、治療が難しく重症化や死亡のリスクが高まるのです。
また、小児への抗菌薬の投与に伴う影響を御存知でしょうか?
小児への抗菌薬の投与は、腸内細菌叢に影響を与え、喘息やアレルギー、炎症性腸炎(クローン病、潰瘍性大腸炎)などの病気につながる可能性があります。
10年前に比べ抗菌薬の使用量は明らかに減り、適正な抗菌薬使用がなされるようになっています。
しかし、今でもお薬手帳に貼ってある処方箋をみて、残念な気持ちになることがあります。
お薬を処方される患者さん側も、抗菌薬に限らず、適正使用とその影響を意識して欲しいです。