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新しい時代に小児科医がするべきこと

2019年05月06日

いよいよ、新しい時代・令和が始まりました。

令和が未来ある子供達にとって夢と希望に満ちた時代となるように心から祈ります。

そのような時代にするために、私達小児科医に何ができるのでしょうか?

平成の30年の間に小児医療は劇的に変化しました。

特に、この10年の間,Hib(※)や肺炎球菌の予防接種のおかげで、化膿性髄膜炎への緊張は格段に軽くなりました。

感染症は治療から予防へ明らかな転換を迎えました。

感染症に限らず、おそらく、令和の時代は種々の疾患の病態解明が進み、今よりも予防できる疾患が増えてくると予想します。

我々小児科医はそのような動向を注視するのは勿論ですが、皆が平等に治療・予防できるように行政に働きかけたり、更新される正しい知識をご家族にいち早くお伝えし・啓蒙することも重要だと考えます。

 

※ Hib(ヒブ=ヘモフィルスインフルエンザ菌b型(Haemophilus influenza type b)という飛沫感染する細菌)のこと。

その多くはに5歳未満で発生し、特に乳幼児で発生に注意が必要。

肺炎、髄膜炎、化膿性の関節炎などの重篤疾患(Hib感染症)に進展しないよう、適切なワクチン接種をお薦め致します。

作成者:さとう院長

カテゴリー: さとう院長ブログ

タグ: 感染症院長の言葉

ボツリヌス菌と腸内細菌叢

2018年01月01日

昨年の4月、離乳食ではちみつを摂取していた生後6か月の男児が「乳児ボツリヌス症」で死亡したと言う残念な報道がありました。

宮崎市の母子(親子)健康手帳にも『乳幼児の栄養』の中で「はちみつは乳児ボツリヌス症を予防するため、満1歳までは使わない。」と記してあります。

どうして1歳未満の乳児がなぜボツリヌス症になりやすいのでしょうか?

それは、腸内細菌叢(腸内フローラ)が大きく関わっています。

 

成人と比べ乳児の腸内細菌叢は単純で細菌の種類が少ないです。

腸内細菌叢が単純な生後1歳未満の乳児が、ボツリヌス菌を含んだ食材を摂取すると、ボツリヌス菌の繁殖を抑える腸内細菌叢が機能しないため腸管内でボツリヌス菌の発芽や増殖が起こり、産生された毒素によって乳児ボツリヌス症を発症するのです。

 

 

最近、感染症の分野で「腸内細菌叢」の役割の重要性が再認識されています。

健全な腸内細菌叢を保つためにも不必要な抗生剤の使用は控えたいです。

作成者:さとう院長

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タグ: 感染症

手足口病が流行しています

2016年11月01日

手足口病は代表的な夏風邪ですが、今年は夏にあまり流行らず、不思議だねと宮崎市の小児科医会の先生たちと話していました。

しかし、10月に入って手足口病にかかる子が増え、宮崎県感染症情報を見ても宮崎市は流行警報レベルにあります。

 

手足口病の典型例は、手の平、足の裏、口内の水泡を特徴とするウイルス感染症です。

特効薬やワクチンはなく、かかった場合は対症療法となります。

 

手足口病で困った症状は、口の中の痛みです。

この時に、刺激になるものや熱いもの、味付けの濃いものを食べると激痛のあまり泣き出す子供も少なくありません。

 

このような場合は、刺激の強い柑橘系のジュースや熱いものはなるべく避け、冷たくて喉越しがよいもの(アイスクリームやゼリー、ヨーグルトなどの乳製品、宮崎のうどん)などが、刺激が少なくて食べやすいです。

作成者:さとう院長

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タグ: 感染症

マイコプラズマ感染症の流行

2016年08月01日

例年に比べ、今年は春先から現在に至るまでマイコプラズマ感染症が流行っています。

 

マイコプラズマ感染症の典型的な経過は、潜伏期間が2~3週間で、発熱、倦怠感、頭痛や咳嗽が出現し、大抵は上気道炎や気管支炎を発症しますが、自然に軽快する場合が殆どです。

マイコプラズマに罹患した人のうち10%の方が肺炎を合併します。

発熱が持続し、乾いた咳が日々強くなる場合、マイコプラズマ肺炎を疑うことになります。

マイコプラズマ感染は、熱が続いていても元気に過ごされる方が多いですが、中には解熱しない難治例や呼吸器不全を呈する重症例もあります。

 

もし、発熱や咳嗽が続くときは、御相談下さい。

作成者:さとう院長

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タグ: 感染症

子どもの風邪

2016年04月01日

小児科の外来で一番受診の多い疾患は、『かぜ』です。

日本は世界一医療アクセスが良く、風邪症状があると早目に病院を受診することが出来ます。

その為、風邪の初期から内服することが出来るため、“薬を早く飲んだ方が早く治る”と考える親御さんもいるようです。

 

診察時に、「熱を下げる薬」「鼻水を止める薬」「咳を止める薬」を希望されることがあります。

しかし、風邪に伴うこれらの症状は感染に対する防御反応であり重要な意味があります。

例えば、風邪の発熱は微生物の増殖を抑えます。

鼻水は鼻粘膜からウイルスを、咳は気道の痰などの異物を排除するためにでます。

 

症状を止めることだけにとらわれず、感染に対する生体防御反応を理解しながらホームケアを行うことが症状の軽減に繋がるのではないでしょうか。

作成者:さとう院長

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タグ: 感染症

蚊が媒介する感染症について

2015年08月04日

近年、輸送手段の発達や地球温暖化のため、感染症流行地域から我が国へ人や物資等を介した病原体の侵入が懸念されていました。

そんな中、昨年の夏、東京の代々木公園でデング熱に感染した方が多数報告さたことは皆さんの記憶にも新しいところでしょう。

これは、温暖化の影響で感染症を媒介する蚊の生息域が拡大し、いよいよわが国でも本腰を入れた蚊への対応は迫られていることを示唆された事例と考えます。

 

デング熱は、蚊で媒介される感染症の代表的な疾患です。

私たちの住環境に住む「蚊」は、多くの感染症に関与します。

特にマラリアは現在でも世界中で年間約2〜3億人が感染をし、約75〜80万人が死亡しています。

 

デング熱・マラリア以外の蚊媒介感染症にはウェストナイル熱、チクングニア熱、日本脳炎があります。

蚊で媒介される感染症の対策は、

①蚊を繁殖させないこと
②蚊に吸血されないこと につきます。

蚊の幼虫は、ちょっとした水たまりでも棲息可能なので、空き缶やペットボトル、廃タイヤなどの水は廃棄しましょう。

蚊の成虫から吸血されにくくするために皮膚の露出を避け、肌の露出部分には忌避剤(虫よけ)を利用しましょう。

作成者:さとう院長

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タグ: 感染症